春になると、小学校や中学校、高校大学へ進学することは、とても喜ばしいことで、やはりお祝いしてあげたい気持ちになります。
それが身内であれば、本当にうれしくて、何をしてあげたらいいのか悩んでしまいます。
そこで、今回は入学祝いについて小学校中学校高校大学別に、また身内の関係別に、どのくらいの相場なのか、どんなものがふさわしいか、時期はいつごろか、さらにもらった立場でお返しはどうしたら良いのかをまとめてみました。
身内の関係別、入学祝いの相場
身内といっても、関係によって金額は大きく違うようです。
○祖父母
○叔父・叔母(甥・姪)
○親しい親戚
○親しい知人や友人(身内ではありませんが)
この4つが、入学祝いを贈る関係ではないでしょうか。
お祝い一覧表
上記の身内別で、進学先の学校別の入学祝いの相場を表にしてみました。
調べてみると、身近であればあるほど大きな額になるのは当然だと思うのですが、祖父母からの入学祝いには、大きな幅があると思いました。
祖父母からは単なるお祝いとしてだけでなく、ランドセルや学習机、通学に必要な自転車、学用品、新生活に必要な生活必需品など、新しい学校生活に必要なものを準備してもらう分も含まれているように思います。
純粋に入学祝いと考えるなら、高くても叔父・叔母の相場で考えていいのではないでしょうか。
そして、ここで紹介したのはあくまでも目安ですので、入学する本人や家庭のことを考えたり、相談したりしながら、金額を決めるといいと思います。
■入学祝いを渡すときの注意点(H3)
入学祝いを渡すときの注意点がいくつかあります。
1つ目は、必ず熨斗袋(のしぶくろ)に入れて渡すことです。
日本では昔から、人はいろいろな意味において汚れているとされてきました。贈りものを直接手で持つことが、その人の汚れを移してしまうことになると考えられてきたようです。
お祝の品はできるだけ清らかなものを選び、それを真っ白い紙で包み、水引を結んだ熨斗袋によって、中の品は清浄なもであるという意味を込めています。
また、熨斗袋は、紅白の色で蝶結びのものがいいようです。水引の上に「御入学祝」や「合格御祝」と書き、水引の下に送り主の名前を書くようにしましょう。
2つ目は、4と9のつく金額は避けることです。
日本では、九を「ク」と読み「苦」、くるしむことを連想させること、四は「シ』と読み「死」、しぬことを連想させることから、忌み数(いみかず)とされ、不吉とされ避けられています。
3つ目はマナーとして、ピン札・新札(シワや折り目、汚れのついていないお札)を使用することです。
これは、「あなたのお祝い事のために、前もって準備しておきました」という気持ちを示すためといわれています。
入学祝いを渡す時期
入学祝いを渡すタイミングも、悩むことが多いようです。早すぎても遅すぎても、気持ちをうまく伝えられないように思います。
喜ばれるタイミングとして、
○合格発表の後すぐ
○卒業式の日
○入学する2〜3週間前まで
○入学式の日
このような時であれば、それぞれ意味をもった渡し方ができると思います。
基本的には、本人へ手渡しができることがベストですが、親御さんへ渡しても大丈夫ですし、遠方の場合は現金書留で贈ることもできます。
どうしても、タイミングを外してしまうことがあると思いますが、親御さんに連絡をしておけば、後日渡すことになっても大丈夫だと思います。
入学祝いとして贈る物
お金以外で、入学祝いとして贈られているものを調べてみました。基本的には、「進学先や新生活の中で使える実用的な物」を贈るようです。
小学校、中学校・高校、大学と、子供の年齢に合わせて、次のような物がよく贈られています。
○小学校では、ランドセル、学習机、図鑑、本、地球儀、文房具、リュック、靴、ハンカチ、洋服、雨具、など
ランドセルや学習机など高価なものは、やはり祖父母が贈ることが多いようです。色や大きさなど本人や親御さんの希望を聞いた上で、準備するのがいいと思います。文房具や靴などは、学校で指定されたものを使うことも多いようなので、事前に確認をしましょう。
○中学校・高校では、辞書、電子辞書、定期入れ、腕時計、財布、ハンカチ、名前入りボールペン、ポーチ、革靴、など
中学生・高校生に対しては、本人の好みをしっかりと確認することが大切です。個性や好みがはっきりとしてくる頃なので、事前に本人の希望を聞くといいと思います。
○大学では、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器、アクセサリー、化粧品、電子辞書、スーツ、靴、ハンコ、など
大学になると、一人暮らしをはじめる人も多いと思うので、生活に必要な電化製品が喜ばれるのではないでしょうか。もちろん、親元から通う人もいると思うので、成人になる時期でもあることから、冠婚葬祭に必要となるアクセサリーやスーツ、靴、銀行口座の開設にひつようなハンコを贈るのもいいのではないかと思います。
入学祝いで一番避けたいのは、すでに持っている物を贈ってしまったり、学校指定の学用品などが用意されているため、学校に持っていけない物を贈ってしまったりすることです。
このような事を避けるために、受け取った人が自由に使える現金や図書カード、商品券、ギフトカードを贈るのもいいと思います。
また、すでに持っている物や、贈られた物との重複を避けるには、好きな物を選べるカタログギフトも選択肢の一つです。子供の好みがわからない場合にも使えることから、こちらも人気のギフトとなっているようです。
入学祝いのお返しは?
入学祝いをもらったら、お返しはどうしたらよいのでしょうか。
入学祝いは子供へのお祝いなので、基本的にお返しをする必要はないようです。もちろん、お返しをしてはいけないわけではないので、お返しをしたい気持ちがあれば「入学内祝い」として贈ってもいいと思います。
入学祝いをもらったら、できるだけ早く、お礼の電話をするかお礼状を送りましょう。どちらの場合も、子供本人からもお礼を伝えることがポイントです。
手紙の場合は、子供にもお礼状を書かせて、親のお礼状といっしょに贈ります。もし、まだ字が書けなければ、絵を添えても構いません。 電話の場合でも、途中で子供本人に代わって、直接「ありがとうございました」と言葉を伝えるようにしましょう。
せっかく贈るからには、両親にも子供本人にも喜んでもらえる、気持ちがしっかり伝わる贈り物にしたいものです。今回まとめたことを参考に、いい贈り物をしていただけると幸いです。
おわりに
入学祝いは、金額よりも気持ちを伝えることが大切だと思います。合格・進級おめでとう!これからますます学習に取り組んで、力をつけて欲しい!自分のやりたいことを見つけて欲しい!元気に楽しく学んで欲しい!というような気持ちを、いかに伝えるかだと思いました。
そのために、最低限のマナーを守って、入学する本人や親御さん、他の身内の方の関係も考え相談しながら準備し、入学祝いを贈りましょう。
最後まで見ていただき、ありがとうございました。